2010-01-01から1年間の記事一覧

277−カモメ

そんなS君と防波堤で釣りをしているときに彼が『カモメ』を釣ったことがあります。投げ釣りでカレイを狙っていたのですがS君の投げた仕掛けがいつまでたっても海面に落ちて こないのを不思議に思っていると何と空からカモメが落ちてきたのです。S君の投げ…

276-石鯛

従弟のS君の話です。昔はよく彼と釣りに行っていたのですが、どちらかと言うと私はスポーツ的な釣りで彼は漁に 近い意識で釣りに望んでいたようです。彼にとって釣りはあくまでも生きていく為の食料確保の手段でした。そんなS君があるとき10センチにも満…

275−マグニチュード

久々に造形作家Rさんの情報です。Kさんの報告によると、Rさんは痛風の治療のために定期的に通院しているようなのですが、 ここ最近は経過も良く検査での数値も正常値に近付きつつあるようです。その必殺ボンバートークは何気なくKさんがRさんにどの数値…

274−タバコ(後)

彼は別の現場だったのですが、早めに現場が終わったのを良いことに、今までパチンコをして いて何とスッカラカンになったと言うのです。たまたま駅前で私の姿を見かけ、帰りの電車賃を借りようと追いかけてきたらしいのです。あまりにもガッカリしたので私は…

273−タバコ

東京時代にバイトの後輩が新しいアパートに引っ越したというので週末に泊りがけで遊びに行 ったときの話しです。都心から随分離れた、まだいたる所に自然の残る静かな素敵な所でした。夕食をすませ、2人で表をブラブラしながら近くのタバコの自動販売機まで…

272−豊後水道

中学生の頃の話です。休みの度に従弟のS君と一緒に佐賀関の海岸によく釣りに出かけていました。関サバ、関アジで有名なあの佐賀関です。夏場は海水浴場になる遠浅の海岸からカレイやキスを狙っての釣りがメインでしたので、さす がに関サバは釣れませんでし…

271−綿

私は生後6ヶ月間、音というものを知りませんでした。自分ではそのことを記憶してはいないのですが、それは親から聞いた話です。私が生まれてしばらくして、どうも音が聞こえていない事に気づき、親はそんな私のことを それは々ふびんに思ったそうです。半年…

270−傷

幼なじみにK君という友達がいたのですが今はどこで何をしているのか知りません。そのK君が小学校4年生の頃から小学校を卒業する頃まで鼻の周りに直径5センチ位の円形の 傷がありました。鼻を中心にほとんど真円の傷です。その傷の原因を知らない人にとっ…

269−アパート2

次に引っ越したのが高円寺北にあるアパートでした。異常に家賃の安い部屋でしかも4号室でした。何かあるなとは思っていたのですが案の定、絵に描いたようなそっち系の部屋ではありました がそれほど生活に影響を及ぼすほどのこともなかったので1年間だけお…

268−アパート

東京時代に最初に借りたアパートは高円寺のオンボロアパートで最初のバイトは新宿の高層ビ ルの最上階にあるステーキレストランでした。夕方の5時30分から夜中の10時30分まで皿洗いをするのですが、美味しいマカナイを頂 いた上に残り物のステーキな…

267−モーヤン

子供の頃は親の言うことを聞かなかったりすると『モーヤンが来るぞ!』と親に脅かされてい ました。それは子供をおとなしくさせるための親の最終兵器のようなもので、細かな所まで上手く設定 されたその恐ろしい人物の容姿は妙にリアルでいつも震え上がって…

266−刀

画家のOさんは高校の先輩になるのですが、どのくらい上なのかは知りません。そのO先輩がお酒の席で高校時代の話を私に聞かせてくれるのですが、何回聞いても意味がわ からないのです。 「俺が高校に通っていたときは教科書を忘れても『弁当』と『刀』は忘…

265−誤解

最近の高校生のことはよく知りませんが、私の高校生時代は登下校の途中に他校の不良グルー プにチョッカイを出されるということは日常茶飯事でした。そんな話はほぼ毎日のように聞かされていたのですが、何故か自分には縁がありませんでした。何度かそのよう…

264−ゴムボート

10数年前のことです。釣り仲間のK君が2人乗りのゴムボートを購入したとの事で試乗を兼ねた釣りに同行させられ ます。防寒着を着用していたので冬か、もしくは秋もかなり深まった時期だったと思います。しかも夜釣りで、何故か完全に日が落ちてからの釣り…

263−ネコ

雨が降る前になるとネコが仕切りと顔を洗うような仕草をすることがありますが、よく観察し てみると実際に自分の手のひらを舐め、それで顔中を拭いているようです。顔だけではなく耳の後ろの方まで拭いているのですが、なぜか耳の後ろを掻くときは足で掻く …

262−どうでもいい事

自分にとって『どうでもいい事』というのはどうでも良ければ良いほどフトしたタイミング で『ツボ』に入ってしまうことがあります。おそらくその映像をイメージしたときのシチュエーションが現実のことなのに何故か非現実的 のような感じがしてしまう所に面…

261−インプット

人というのは自分の日頃の生活をベースにものごとに対応しているので自分にとって当然と思 っていることが第三者には通じないことが間々あります。たとえば道を尋ねたときに、銀行に縁の深い人は銀行の位置をベースに道を教えてくれます。それは人によってガ…

260−1万分の1

この間、知り合いのAさんからメールが届きました。珍しいことがあったのでどうしても知らせたかったとのことでした。その内容と一緒に送られてきた写真を見て久々に感動したのでチョッと紹介させてもらいま す。Aさんの乗っている車が車検で代車を使うこと…

259−ウインドサーフィン

10数年前のこと、ウィンドサーフィンが得意な絵描き仲間のKさんに連れられてほとんど強 制的に近くの海でサーフィンの練習をさせられるのですが、私にはそのセンスは皆無らしく 1時間近くの練習にも係わらずボードの上に立つことすらできませんでした。…

258−数珠

勘違いはよくあることですが、私の場合、生活の中での普通の行動を間違えてしまうことなど は日常茶飯事です。洗面所の水道の蛇口をひねっているつもりが側にあるポンピングタイプの洗顔用ジェルの上の 部分を一生懸命回していたり、冷やし中華の麺にフーフ…

257−マピソ

動物園時代の寝泊りはキャンピングカーでした。園内には7,8台のキャンピングカーがあり、それぞれに従業員の個性が出た空間が面白くて 閉園後には必ず誰かのキャンピングカーにお邪魔するのが日課になっていたのですが、あ時、 最年長のKさんのキャンピ…

256−特殊能力

随分昔の話ですが、山奥のアトリエで制作していたときの話です。そのアトリエがある場所と言うのは、たまたま近所に用事があったのでチョッと寄ってみよう かなどという生易しい場所ではありませんでした。初めて訪ねてくる人はどんなに説明してもまずストレ…

255−謎

妹の子供がまだ3歳にならない頃の話です。元気の良い男の子で、その日たまたま私が妹の家に寄ったときにも近所の子供たちとどこかで 遊んでいるということで家にはいませんでした。妹との世間話にも飽きてしまったのでそろそろ引き上げようとしていたときに…

254−UFO

久しぶりに造形作家のRさんのミラクル発言のお話です。Rさんの工房からさほど遠くない所に画家のYさんのアトリエがあるのですが、RさんとYさ んは昔からの知り合いでRさんはチョクチョク遊びには行っていたようです。そのYさんが最近アトリエの一部を…

253−河童

カッパで思い出しましたが、先日母親の体調が良くないというので、掛かりつけの病院に連れ て行ったときの話です。別にこれといった病気は見つからなかったのですが、とりあえず点滴を受けることになり専用 の部屋で点滴を受けます。母親はそれぞれにカーテ…

252−床下

これはたぶん夢だと思うのですが、いや、夢です。夢であって欲しいのです。それは小学5年生の時です。斜面に突き出すように建てられた子供部屋の床下には広い空間があり、先端の床下は大人でも 直立出来るくらいの高さがありました。奥に行くにしたがって段…

251−ブーメラン

小学校の6年生の頃にテレビマンガの影響だと思うのですが『ブーメラン』が欲しくてたまら なくなったことがあります。自分で木を削って作れるほどの技術はありませんし、そもそも投げたものが戻ってくるという 仕組み自体が良くわかっていないのですからお…

250−カガミ

造形の仕事をしていた頃に、ある新装のパチンコ店の正面玄関にオブジェを設置していたとき の話です。2〜3日後にはオープンするというその現場はいろんな業者が入り乱れてのテンヤワンヤの状 態でした。私はガラス張りの玄関の外側に足場を組んで作業をし…

249−未確認

家には4匹のワンがいるのですが、母親のワンを除いて残りの3匹の子供たちは皆ジャンプを 得意としています。中でもナナちゃんのジャンプ力は群を抜いており、助走ナシで1メートル以上のジャンプがで きます。更には散歩の途中にブロック塀を見かけるとす…

248−相乗効果

不思議な出来事に遭遇する時というのは自分ひとりの時よりも誰かと一緒のときの方がよりリ アルな感じを受けるものなのですが、その相手がそっち寄りの人の場合はその不思議さも更に パワーアップするようです。数年前に知り合いのKさんが経営する美容室で…