423−虹

6月の終わり頃だったと思います。車で自宅に向かっている途中で空に『虹』を見つけるのですが特に珍しくもありませんからその時は別に何とも思いませんでした。

ところが1級河川に架かる橋を渡りながら不思議な事に気づきます。夜なのです。時間は8時頃だったので勿論世間は暗闇に包まれていて、曇り空のせいでいつもより暗い夜空にその虹は架かっていたのです。

安全な所に車を止めてジックリ観察するのですが、昼間に見る虹よりはかなり薄くぼんやりしていていましたが意外と近い距離にある感じを受けました。もしかしたらその虹は河の上にあったのかも知れませんが、どちらにしてもそれは間違いなく虹でした。

3分程で消えてしまいましたが生まれて初めて見る夜の虹は何とも幻想的で何とも儚くて、幽玄とはこういう事を言うのだろうなと虹の消えた空間をしばらく見つめながらそんなことを考えていました。どんな仕組みになっているのかは解りませんが、久々に貴重な体験をさせていただきました。


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