402−消去

一年ぶりにMさんに会ったのは数日前の事です。以前『鯉のぼり』の話を聞かせていただいたのが実はMさんなのですが、その話がとても面白かったのでもっと詳しく聞きこうとしたところ何と覚えていないと言うのです。

その話というのは鯉のぼり恐怖症のMはさんは鯉のぼりの季節になると怖くて表を歩けないと言うものだったのですが、そのような話をした覚えはないし、そのような体験の事実もないと言うのです。何度聞いても知らないと言うMさんが嘘を言っていないのなら私の勘違いな訳ですが、それは考えられないのです。何故なら『鯉のぼり』の話はMさんからその話を聞いたその日の内に書いたものなのです。

久々の不思議な感覚を味わいながら私はこんな事を考えていました。もしかしたら今自分が経験している次元は鯉のぼりの話を聞いた時の次元とは別の次元ではなかろうかと思ったのです。そういえば今までもそんなことがなかった訳ではなく、思えば何度もあったような気がします。

ヒョットすると自分が気づかないだけで意外と頻繁に次元の変更が起こっているのかも知れません。



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