142−記憶

記憶の中にそれが現実だったのか夢だったのかが良くわからないことがいくつかあります。

たとえば20年位前に車で近所の書店に出かけた時のことです。

交差点で信号待ちをしているときに横断歩道を『アンドレジャイアント(旧姓モンスターロシモフ)』が横断しているのを見かけたのです。

若い人は知らないと思いますが、2メートル23センチの大きなプロレスラーです。

私の車が一番前でしたのでしっかり見たのですが、大き過ぎてフロントガラスに顔をくっつけるようにして見上げなければ顔を見ることが出来ないくらいでした。

あまりにも突然ですし、状況も不自然でしたので一瞬意味がわかりませんでしたが、道路を渡り終えて駅の方向に歩いているのは間違いなく私服のアンドレジャイアントでした。

ところが周りの人たちはアンドレには全く関心がないようなのです。

不思議なことに誰一人としてあの巨体に反応していないのです。

当時、そのことを友人や知人にそのことを話したのですが誰も信用してくれませんでした。

またそのことを誰からも聞かないので、もしかしたら夢か幻覚だったのかと弱気になることもあるのですが、もし、アンドレをあの辺で見かけたという方がおられましたらどうかご連絡下さいませ。

敷戸駅の近所でした。


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